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CORONA-i XT-310 PB3
English
測定器xt-310の外観
目次
1.概要
2.付属品
3.動作説明
4.仕様
5.各部の名称
6.使用法
7.検査実施例
8.設定値の説明
9.測定装置セッティングの注意

1.概要

高周波トランスでは層間に大きな電圧が発生しますので、層間絶縁や端末処理には特に注意が必要です。火花放電が起こる状態ではトランスは使用不能になるため判定し易いのですが、コロナ放電はトランスの動作にはほとんど異常が認められないので見逃しがちです。
高周波電極の周囲の電界が高い場合、気体がイオン化しコロナ放電が始まります。コロナ放電は連続パルスの印加により成長します。コロナ放電に伴って一般にオゾンが発生しますが、オゾンは酸化力が強いため絶縁素材の劣化を招くことが多く、長期的には火花放電による故障につながる心配があります。
本装置は高電圧発生トランスの一次側に任意の周波数(30k〜80kHz)の正弦波を、必要な電圧(0〜40Vrms)・電流(0〜5Arms)で加えることにより、二次側に発生する高電圧(0から5kVrms)と、これに伴うコロナ放電・火花放電を高速に測定し、設定条件に対して良否判定します。特に今まで検出が難しかったコロナ放電を正確に検出できますので製品の信頼性向上にお役立ちいただけると思います。
コイルに巻き乱れ・セクション跳び越し(他のセクションに巻かれた物)・くず線巻き込み(線の切れ端が巻き込まれた物)等があると、規定の電圧でもコロナ放電が発生するので本装置で不合格として判定できます。
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2.付属品

本システムには本体の他に、以下のものが付属しています。
プローブボックス  PB3    1個
電源ケーブル  3芯VCTケーブル 1本
2P-3P変換アダプター      1個
F.GND接続用ケーブル      1本
プローブケーブル 16Pコネクタ付き 1本
高電圧接続用ケーブル クリップ(黄)付き  2本
リターン接続用ケーブル クリップ(青)付き 2本
Driveケーブル クリップ(赤・黒)付き 1本
取扱説明書  1部

3.動作説明

3-1. 放電の検出
火花放電(フラッシュオーバー)は、光と音を伴いエネルギーを消費するので、トランスは明らかに動作不良となります。
しかしコロナ放電は、空気のイオン化によって発生するもので、微弱パルスであるためトランスの動作には異常が無く検出も容易ではありません。しかしコロナ放電に伴って発生するオゾンは酸化力が強いので長期的に絶縁の劣化を招き火花放電を起こす危険を含んでおりますので対策しておく事が望まれます。
本装置は高電圧波形によって発生するコロナ放電・火花放電の有無を調べ、放電を検出すると1ポイントとし下記のようにまとめてカウントとして表示されます。
コロナ放電   Corona Rateで選択された倍率分のポイントを1カウントとし0〜127カウントを表示
火花放電    Flashover Rateで選択された倍率分のポイントを1カウントとし0〜127カウントを表示
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4.仕様

ドライブ周波数  30kHz〜80kHz 1kHzステップで選択可能
ドライブ電圧  0〜40.0Vrms(マニュアル可変)
ドライブ電流  0〜3.0Arms(40.0Vrms)
        3.0〜5.0Arms(15Vrms)
ドライブ波形  正弦波
ディスプレイ表示  High Voltage 0〜5.00kVrms
          Flashover 0〜127カウント
          Corona 0〜127カウント
          Drive Voltage 0〜40.0Vrms
          Drive Current 0〜5.0Arms
          Wakeup Time 0〜99.9s(ただし0は∞)
          Real Time 0〜99.9s(ただし0は∞)
モニタ出力  High Voltage 高電圧波形
       Flashover 火花放電波形
       Drive Voltage ドライブ電圧波形
       Corona コロナ放電波形
       Sync. out 同期信号
調節  HV Adj.
    Corona Rate 0〜7
    Flashover Rate 0〜7
Remoteコネクタ
RS-232Cコネクタ
Drive出力  Auto / Manual
良否判定  High Voltage, Flashover, Corona, Drive Voltage, Drive Current, Wakeup Time, Real Time
外形寸法  430(W) × 470(D) × 180(H) mm(本体)
      260(W) × 190(D) × 110(H) mm(プローブボックス PB3)
質量  15 kg(本体)
    2 kg(プローブボックス PB3)
消費電力  200VA
使用環境条件  湿度30%〜80%、温度15℃〜35℃の範囲で使用されることをおすすめします。
電源電圧変動  定格電圧±10%
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5.各部の名称

5-1. フロントパネル

    測定器xt-310の前面

  1  Activeランプ   高電圧発生中に点灯します。
  2  Probe端子   プローブケーブルを使ってプローブボックスへ接続します。
  3  電源スイッチ
  4  FL表示管
  5  判定ランプ   各項目の良否を緑/赤で表示します。
  6  スタートボタン   押すと測定を開始します。
  7  ストップボタン   押すと測定を停止します。
  8  総合判定ランプ   トランスの良否を緑/赤で表示します。
  9  周波数選択   被測定トランス一次側に供給する周波数を選択します。
 10  モード切替   Auto/Manualの切替をします。
 11  Drive Adj.   被測定トランス一次側に供給する電圧を調整します。
             (Manualの時)
 12  キーボード
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5-2. リアパネル

    測定器xt-310のリアパネル

  1  HV Adj   HV電圧表示値の校正を行います。
  2  Corona Rate   コロナ放電カウンタのレートを選択します。

Corona Rate
倍率163264128

  3  Flashover Rate   火花放電カウンタのレートを選択します。

Flashover Rate
倍率163264128

  4 High Voltage   トランス二次側電圧のモニタ出力
              実際の電圧の約2000分の1の電圧が出力されます。
  5 Corona   コロナ放電検出の位置を示します。
  6 Drive Viltage   Drive電圧のモニタ出力
  7 Flashover   火花放電のモニタ出力
  8 Sync.out   モニタ同期出力
  9 Remote   リモート端子
 10 RS-232C   PCのシリアルポートに接続してデータの集計を取ります。
 11 F.GND   フレームグランド
 12 Fuse   250V 5A
 13 AC INPUT   100V
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5-3. RS-232C 仕様
1)Baud rate   9600bps
2)Start bit   1bit
3)Stop bit   2bit
4)Data length  8bit
5)Parity check  none
6)Data code   ASCII
7)Handshaking  none


(下記の「"」で囲った部分はそのままの内容が出力される)

電源投入後に送信されるデータ
↓↓↓ここから↓↓↓
"POWER ON, CORONA-i XT-310 , version 060703 "
CRコード(13)
LFコード(10)
↑↑↑ここまで↑↑↑

測定開始時に出力されるデータ
↓↓↓ここから↓↓↓
"START"
CRコード(13)
LFコード(10)
↑↑↑ここまで↑↑↑

測定終了毎に出力するデータ
↓↓↓ここから↓↓↓
"HV ,Flashover,Corona,Drive C ,Drive V,W.-up
Time,R.Time,"
HighVoltage  測定値
","
FlashOver  測定値
","
Corona  測定値
","
DriveCurrent  測定値
","
DriveVoltage  測定値
","
WakeupTime  測定値
","
RealTime  測定値
","
HighVoltage  上限値
","
HighVoltage  下限値
","
FlashOver  上限値
","
FlashOver  下限値
","
Corona  上限値
","
Corona  下限値
","
DriveCurrent  上限値
","
DriveCurrent  下限値
","
DriveVoltage  上限値
","
DriveVoltage  下限値
","
WakeUpTime  上限値
","
WakeUpTime  下限値
","
RealTime  上限値
","
RealTime  下限値
","
"PASS" または "FAIL"
CRコード(13)
LFコード(10)
↑↑↑ここまで↑↑↑

文字列 "RUN" を受信すると測定を開始する。
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5-4. Remote端子 (XT-310内部のRemoteインターフェイスを示します)

    測定器xt-310のリアパネル

    測定器xt-310のリアパネル

START
Lowレベルにすると測定を開始します。

STOP
Lowレベルにすると測定を停止します。
いずれもフロントパネルのスタートボタン、ストップボタンを押した場合と同じ動作です。

GND
GNDは他のシステムのGNDと接続しないで下さい。

FAIL
被測定トランスが不良の場合にONします。

PASS
被測定トランスが良品の場合にONします。

BUSY
測定中にONします。

FG
FGは他のシステムのフレームと接続して下さい。

TLP627
sink電流は最大 60mAです。
耐圧は最大 300Vです。
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5-5. プローブボックス PB3

測定器xt-310のリアパネル測定器xt-310のリアパネル

1 HV Dummy 高圧2巻線のコイルの場合、測定しないHV端子に接続します。
2 Return  付属のリターン接続用ケーブルを使って高圧巻線の低電圧端子に接続します。
Return端子はGNDではありません。内部でコロナ放電検出回路に接続されています。他の回路に接続しないで下さい。
3 HV    付属の高圧接続用ケーブルを使って高圧巻線のHV端子に接続します。
4 Drive  付属のDriveケーブルを使って被測定トランスの一次側に接続します。
5 F.GND  付属のF.GND接続用ケーブルを使ってXT-310本体のF.GND端子に接続します。
6 Probe  付属のプローブケーブルを使ってXT-310本体のProbe端子に接続します。

6.使用法

6-1. 接続
本体のProbe端子と、プローブボックスのProbe端子を、プローブケーブルで接続します。
本体のF.GND端子と、プローブボックスのF.GND端子を、F.GND接続用ケーブルで接続します。ノイズ防止のために測定台もF.GND端子に接続します。
プローブボックスのDrive端子を、被測定トランスの一次側に接続します。(2巻線の場合は並列又は直列に接続します)
プローブボックスのHV端子と、被測定トランスの二次側の高電圧側を、高圧接続用ケーブルで接続します。(2巻線の場合は残りの高圧端子をOpenにせずHV Dummyに接続します)
プローブボックスのReturn端子と、被測定トランスの二次側の低電圧側を、リターン接続用ケーブルで接続します。(2個のReturn端子はプローブボックス内部で接続してあります)Return端子はGNDではありません。内部でコロナ放電検出回路に接続されています。他の回路に接続しないで下さい。
リアパネルのMonitor output端子にオシロスコープなどを接続することができます。
オシロスコープのトリガ入力には、Sync. Outを使用して下さい。
オシロスコープのレンジは、High Voltage は 1V/div、Corona・Flashover は 5V/div、Drive Currentは回路にもよりますが 1V/divを 、Drive Voltageはトランスにもよりますが 5V/div を推奨します。
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6-2. プログラムモード
[Prog/End]キーを押すと画面が切り替わり、設定値を入力するモードになります。
初めはHigh Voltageの設定画面になります。
設定値は、High Voltage上限・下限 → Flashover上限 → Corona上限 → Drive Current上限・下限 → Drive Voltage上限・下限 → Wakeup Time上限、→ Real Time上限、の順に入力していきます。Real Timeの次はまたHigh Voltageの設定画面に戻ります。
設定項目と現在設定されている値が表示されます。設定したい値の数字キーを押して[Enter]を押します。例えば12.3を入力したいときは、[1][2][・][3][Enter]と押します。
設定可能範囲を超える値で[Enter]を押した場合、その入力は無効になり、入力し直しになります。
設定値を変更せずに次の項目へ移るには[Enter]だけを押します。
設定値を入力する際は、必ず上限値が下限値よりも大きくなるように入力して下さい。逆に入力すると“Warning”の表示が出るので入力をやり直してください。
設定値の入力が終わったら、[Prog/End]キーを押して終了します。
設定可能範囲

High
Voltage
Flashover Corona Drive
Current
Drive
Voltage
Wakeup
Time
R.Time
0〜5.00
kVrms
0〜127
count
0〜127
count
0〜2.00
A
0〜30.0
V
0〜99.9
s
0〜99.9
s

注:FlashoverとCoronaはカウンタが設定値を超えると停止します。設定値を127に設定すると(カウンタに128が無いので)止まらなくする事ができます。
Real Timeを0.0秒にすると無限になります。長時間の寿命テストの時にお使い下さい。

6-3. ファンクションモード
[Func]キーを押すと 「Function No. 」と表示されるので、ファンクションNo.を入力します。
ファンクションNo.の数字と[Enter]を押して下さい。
ファンクションモードを抜けるには[Func]を押して下さい。
Function No.1 Local/Remote の選択
現在設定されている状態が( )の中に表示されています。
Remoteにするには[2]を押します。RemoteにするとFunction No.1の選択以外にはキーボードが使えなくなります。プログラムもできなくなります。スタート/ストップボタンは通常通り使うことができます。
Localにするには[1]を押します。Localにするとプログラムや他のFunction No.も使えるようになります。
Remoteでは検査条件を誤って書き替えることが無いので、製造ラインでの測定に安心して使えます。
Function No.4 PassおよびFailの時に鳴るブザーの長さを設定する
現在設定されている状態が( )の中に表示されています。
数字キーと[Enter]で入力して下さい。
単位は約10msです。75に設定すると鳴る時間は約750msです。
Function No.5 High Voltageのピーク値をホールドする
現在設定されている状態が( )の中に表示されています。
[1]でピークホールドON、[2]で表示OFFです。
Function No.7 判定がPassの時とFail時それぞれのブザーの動作を設定する
現在設定されている状態が( )の中に表示されています。
[1]でブザーOFF、[2]でブザーONです。変更しないときはEnterを押します。
まず判定がPassの時にブザーを鳴らすかどうかを12で入力します。次に判定がFailの時にブザーを鳴らすかどうかを12で入力します。
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6-4. 測定
Manual Mode
モード切替スイッチをManualにすると、測定中にDrive Adjを回すことで試験電圧を変えることができます。
Auto Mode
モード切替スイッチをAutoにすると、Drive Adjボリウムとは関係なく、High Voltageが下限+0.2kVになるまで自動的に増加します。下限+0.2kV以上になってからReal Timeを検査して合否判定を行います。
スタートボタンを押すと測定を開始します。測定中はActiveランプが点灯します。点灯している間はHV端子に高電圧が出力されていますので感電に注意して下さい。
はじめにHigh Voltageの値がHigh Voltage下限+0.2kV以上になるまで待機します。この間、Wakeup Timeがカウントされます。Wakeup Timeは99.9秒まで表示されます。それ以上時間が経過しても表示は99.9秒のままになります。
High Voltage電圧が下限+0.2kV以上になるとWakeup Timeのカウントが止まり、Real Timeのカウントを開始します。Real Time上限の時間になるまで測定を続けます。
測定が終了し、すべて設定範囲内だった場合は総合判定ランプはPass(緑)が点灯します。
測定中、測定値が設定値の範囲を超えると判定ランプFail(赤)が点灯し、測定を終了します。このとき総合判定ランプはFail(赤)が点灯します。
また、測定中にストップボタンを押すと測定を終了します。このとき総合判定ランプはFail(赤)が点灯します。
測定値はRS-232C端子から出力されます。Windowsのハイパーターミナルで受信することができます。

    測定器xt-310の測定法
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7.検査実施例

7-1. 未知のトランスのコロナ放電開始電圧を検査する
7-1-1 モード切替スイッチをManualにします
7-1-2 設定
[Prog/End]キーを一回押してプログラムモードにして下記の設定をして下さい。設定値を入力して[Enter]を押します。設定終了の時は[Prog/End]を押して下さい。

HV MAX  5.0kVrms
HV MIN  0.0kVrms
Flashover  5
Corona  127
Drive Current MAX  3.0Arms
Drive Current MIN  0.0Arms
Drive Voltage MAX  30.0V
Drive Voltage MIN  0.0V
Wakeup Time  0s
Real Time  0s

7-1-3 Corona Rateスイッチを[7]に、Flashover Rateスイッチを[0]にします
7-1-4 周波数を任意に設定します
7-1-5 オシロスコープを接続します
CH1 : High Voltage モニタアウトを接続
CH2 : Corona モニタアウトを接続
同期入力 : Sync. Outを接続
7-1-6 コロナ放電開始電圧の測定
Drive Adj.ボリウムで電圧を最小にしてからStartボタンを押します。(電圧を上げたままスタートすると、一度にFlashoverになってしまう心配があります)
Drive Adj.を静かに上げていき、Coronaカウンタが動き始めた時のHV rmsを測定します。
電圧を見ながらさらに電圧を上げていくと火花放電が発生して測定を停止します。火花放電を起こすと電圧が下がるので直前の電圧を読み取ってください。Function No.5でピーク値を表示して おくと便利です。
7-1-7 測定を終了するときはSTOPボタンを押します。
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7-2. コロナ放電を目視で確認する
7-2-1 コロナ放電が発生しても停止しないようにするため、Coronaの設定値を127に設定します。
7-2-2 他の設定値は7-1-2の設定に準じます。
7-2-3 コロナ放電が発生している場所は弱い光が出ますので暗くして目視で確認することができます。

7-3. Autoモードを使い2.5kVrmsでコロナ放電、火花放電の有無を検査する
7-3-1 モード切替スイッチをAutoにする
7-3-2 Corona Rateスイッチ、Flashover Rateスイッチを[1]にする
7-3-3 周波数を設定する(製品で確認すること)
7-3-4 設定値を下記の通りに設定する

HVMAX3.5kVrms
''MIN2.3kVrms+0.2kVが試験電圧です
FlashoverMAX01カウントで停止
CoronaMAX01カウントで停止
Drive CurrentMAX2.0 A特に制限しない
''MIN0.0 A''
Drive VoltageMAX30.0 V特に制限しない
''MIN0.0 V''
Wakeup TimeMAX2.0 sショート検出
Real TimeMAX3.0 s耐圧テスト時間

7-3-5 上記の場合タクトタイムは3秒になります。
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8.設定値の説明

8-1. High Voltage(HV MAX)
良品のコイルであっても過大電圧を加えると破壊します。それを防止するため、HV MAXを設定しておいて下さい。電圧ボリウムを回し過ぎてもHV MAXを超えると自動停止します。
HVはkVrmsで表示しています。HV MINからHV MAXまでの範囲内にあれば合格判定します。
HV MAXは試験電圧より0.2kV以上高く設定して下さい。従ってHV MAX≧HV MIN+0.4kVとして下さい。

8-2. High Voltage(HV MIN)
Auto Modeでの試験電圧はHV MIN+0.2kVとなります。試験したい電圧マイナス0.2kVにHV MINを設定して下さい。
もしコイル不良で電圧がHV MIN+0.2kVまで達しない場合は耐圧試験(Real Time)になりませんのでWakeup Timeをカウントします。Auto ModeではWakeup Timeを2秒くらいに設定しておけば2秒後に時間オーバーで不良判定します。また試験電圧になった後、火花放電が発生してHVがHV MINよりも低くなった時にはHV不良の判定をします。(ショートしたコイルを不良判定します)
しかし、そのような判定をする必要が無い時やManual ModeでHVを上げ下げしてコロナ放電電圧を調査する時等にはHV MIN=0として下さい。

8-3. Flashover(火花放電)
Flashover MAX=0に設定した時、0を超えたとき(=1になった時)不良として止まります。127に設定すると内部カウンタに128は無いので火花放電があっても止めたくないときに使います。

8-4. Corona
Corona MAX=0に設定した時、0を超えたとき(=1になった時)不良として止まります。127に設定すると内部カウンタに128は無いのでコロナ放電があっても止めたくないときに使います。

8-5. Drive Current MAX
Coilが断線しているとほとんど流れませんし、レヤーショート等があると大きな電流が流れます。
従って標準的なコイルの電流の1/2〜2倍位を設定しておけば、異常コイルを除去できるでしょう。
また試験周波数が高すぎたり低すぎたりしても電流が増えますから注意して下さい。
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8-6. Drive Current MIN
良品のコイルを接続した時にはそのコイルに適合した電流が流れます。しかし治具が接続不良の時は、電流が流れなくなります。従って良品の電流の二分の一にMINを設定しておくと接続不良(または一次断線)を検出することができます。

8-7. Drive Voltage MAX, MIN
これはHVと相関が深いはずですが、あまりシビアに設定しない方が良いと思われます。良品コイルの1/2〜2倍位に設定します。不良コイルの分析等に使えると思います。

8-8. Wakeup Time
試験電圧下限値+0.2kV(8−2.HV MINに説明)に達するまでの時間です。Auto Modeでは設定時間を過ぎると電圧不足として不良判定します。通常は1.0秒〜2.0秒に設定して下さい。
ManualモードではWakeup Timeの設定は無視されます。

8-9. Real Time
HV MINに設定してある電圧+0.2kVを超えてからの耐電圧テスト経過時間を示します。設定時間が来たとき異常が無いと合格判定を出し測定を終了します。
ただし、設定値を0.0秒とした場合は、連続運転となります。火花放電など不良が出たときに止まります。経過時間は別にタイマーを用意して下さい。エージングテストなどにお使い下さい。HV発生中はRemote端子にBUSY信号が出ています。BUSY信号で外部タイマーをオン/オフすれば、長期間のエージングテストで不良発生時間を自動測定することができます。
ManualモードではReal Timeの設定とは関係なく連続運転となります。
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9.測定装置セッティングの注意

コロナ放電は微弱な放電です。コロナ放電を検出するためにはコロナ放電に伴って発生する微弱なパルス信号を検出しなければなりません。もし外来ノイズが大きい場合には、それを拾って誤カウントする可能性があります。従って外来ノイズを極力拾わないようにするため下記の点にご注意下さい。

9-1. 測定台をF.GNDすること
測定台が金属の場合には測定台とXT-310のF.GNDとを接続して下さい。更に地中に埋めたアース線に接続するのが最良ですが、無ければビルの鉄骨などに接続して下さい。
測定台が金属でない場合には1m×1m位の面積の金属板(アルミ板でも良い)を測定台の上に敷いて、更にその上にマットなどを敷いてお使い下さい。金属板はXT-310のF.GNDに接続して下さい。XT-310本体、プローブボックス、測定治具は全て金属板の上に置くように配置して下さい。

9-2. 接続線は短めにすること
ノイズを拾わないようにするためリード線は短くしてループを作らないように注意して下さい。
HVの配線は他の線や金属から離して下さい。特に冶具の耐圧には注意して下さい。

9-3. ノイズを拾っているかチェックして下さい。
コロナ放電が出ない電圧で約30分間連続動作してコロナ放電カウンタが0ならば、ノイズを拾っていないので ノイズを気にせずに使うことができます。
コロナ放電カウンタが0でない時はできるだけノイズ対策をして下さい。(注 Real Timeを0にすると連続運転となります。その時の時間は外部の時計で測って下さい)

9-4. 外来ノイズがあっても使える場合があります。
コロナ放電は群発(毎秒5カウント以上)して発生するのに対し、外来ノイズは分散して発生するのが普通です。例えば30分で外来ノイズが10カウントだった場合、平均すると180秒に1カウント程度となります。テスト時間を2秒として考えたとき、
外来ノイズ 0.01カウント
コロナ放電カウント 10〜20カウント
ですから、コロナ放電限度を1〜3カウントに設定しておけば、ノイズに妨害されないでコロナ放電の出る不良品を選別できます。
9-5. ノイズ発生源を調べて下さい。
ノイズ発生源に近いとノイズ対策は難しくなります。ノイズ発生源と思われる装置の電源をON/OFF して確認して下さい。発生源が見つかった場合、遠ざける事ができるかどうかご検討下さい。電源コンセントを代えると影響が少なくなる場合もあります。
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